結論から言うと、販促POPの用紙は「コシ(紙厚)」「反射(読みやすさ)」「にじみ耐性」を先に決めると迷いません。
特にラミネート前提なら、用紙選びの失敗はかなり減らせます。
一方で、用紙の表記は市販用紙だと mm や g/㎡、ネット印刷だと 90K・135K など、色々な単位が混在してしまっています。
さらにマット・半光沢・光沢もあって、選択肢が多すぎて…正直「どれ使ったらいいの!?」となってくると思います。ここで時間を使うと、肝心の売場改善や運用が後回しになりやすいです。
この記事では「結局どれを買えばいいのか」を、販促POPの用途(商品貼り→棚帯→壁貼り)とラミ前提で、短時間で決められるように整理し、販促POPの使用に向いているおすす用紙も紹介します。
記事全体チャート
要点まとめ
- 迷ったら、まずは「厚紙(商品貼り・棚帯向け)」基準で考える(コシが必要な用途を基準にする)
- 表面は、費用対効果と運用の安定性で「半光沢>マット>光沢」が無難(売場照明+ラミ前提ならマットの沈みも気になりにくいことが多い)
- ラミ前提なら、紙の弱点(にじみ・こすれ・反り)はかなり吸収できます
- 厚紙印刷は機種差が出るので注意が必要
まず1つだけ選ぶなら「半光沢の厚紙」が無難です(商品貼り・棚帯でも使える)
ただし同じ“厚紙”でも、プリンタの種類で対象商品が分かれます。
家庭用プリンタはインクジェットが多く、事務用や家庭用でも複合機などはレーザー/トナーが多いです。
必ずご自身でどのインクタイプのプリンタを使っているか確認してから用紙を選んでください。
ラミ前提なら「コシ(紙厚)→反射→にじみ耐性」の順で決める
「耐久性」や「使いやすさ」が用紙を選ぶときに重要な点となります。
売場では、触られる、貼り替える、角がめくれる、照明が当たるなど、想定外が起きます。
なので用紙を選ぶ際に重要なのはコシ(紙厚)→反射(読みやすさ)→にじみ耐性を目安にすると良いです。
ここを先に決めると、商品選びも設定も迷いが減ります。
ラミネートをかけるなら、軽いにじみやこすれは吸収できるので、用紙側で完璧を狙いすぎなくても問題ありません。
(良いものはやはり価格が跳ね上がります)
用紙の表記がややこしい市販用紙とネット印刷の用紙での厚み表記
市販のプリンター用紙は「紙厚(mm)」や「坪量(g/㎡)」で書かれていることが多いです。
一方、ネット印刷では「90K」「135K」のように、連量(kg)表記が使われることが殆どです。
ここで大事なのは、mmやkgの数字を暗記することではなく、「用途に対して必要なコシがあるか」です。
紙厚のイメージが湧きにくい場合は、ざっくり次の感覚で捉えると判断が速くなります。
| 市販用紙の表記 | ネット印刷での表記 | 厚みのだいたいの目安 |
| 0.1mm | 90K | ノートの中紙・1万円札 |
| 0.18mm | 135K | 雑誌の表紙 |
| 0.24mm以上 | 180K以上 | ポストカード・名刺 |
ただし同じ数字でも、紙質(マット/コート/上質など)やメーカーで厚みやコシがズレることがあります。
数字はあくまで目安として使うのが安全です。
目安は2択!標準紙(壁貼り向け) vs 厚紙(商品貼り・棚帯向け)

販促POPは、まず「コシが要らない(壁貼り中心)」か、「コシが要る(商品貼り・棚帯・折って立たせる)」かで2択にすると迷いが減ります。
この記事での紙厚について
店舗販促ではネット印刷より市販用紙を使うことも多いので、この記事では「市販用紙の表記(mm/g/㎡)」を基準にします。
- 標準紙(壁貼り向け)
- 厚紙(商品貼り・棚帯向け)
※「厚紙」は名刺やハガキ級の“超硬い紙”という意味ではなく、商品貼り・棚帯に使いやすい「厚めクラス(目安:0.18〜0.23mm)」として使います。
標準紙(壁貼り向け)
| 市販用紙の目安(厚みmm) | 0.1mm 前後 |
| 坪量の目安(g/㎡) | 約100g/㎡ 前後 |
| 身近な厚みイメージ(ざっくり) | ノートの中紙・1万円札 |
| ネット印刷での表記 | 90K 相当 |
| 向きやすい用途 | 壁貼り、短期掲示、差し替えが多いPOP |
| 注意点(ざっくり) | 棚帯や商品貼りでは「頼りない」と感じやすい |
厚紙(商品貼り・棚帯向け)
| 市販用紙の目安(厚みmm) | 0.18〜0.23mm |
| 坪量の目安(g/㎡) | 約100g/㎡ 前後 |
| 身近な厚みイメージ(ざっくり) | 雑誌の表紙 |
| ネット印刷での表記 | 135K 相当 |
| 向きやすい用途 | 商品貼り、棚帯、折って立たせるPOP、長期運用 |
| 注意点(ざっくり) | 厚いほど通紙がシビア。まず少量で試すと安全 |
さらに硬め(必要時)
| 市販用紙の目安(厚みmm) | 0.24mm以上 |
| 坪量の目安(g/㎡) | 約200g/㎡ 前後〜 |
| 身近な厚みイメージ(ざっくり) | ポストカード・名刺 |
| ネット印刷での表記 | 180K以上 |
| 向きやすい用途 | かなり硬さが欲しいカード類、条件次第の長期掲示 |
| 注意点(ざっくり) | 家庭用プリンタでは通らない/詰まりやすいことがある。ネット印刷が安全。 |
用紙が決まったら、耐久と見栄えはラミでほぼ決まります。
100μを基準に「コシ」「曲げやすさ」「反りにくさ」を整理した記事があるので、次はラミネートを確認すると良いです。
【用途別おすすめ】商品貼り→棚帯→壁貼りで“コシ”の必要量が変わります

迷ったら、商品貼りの基準で考えると失敗しにくいです。
商品貼りは接触や曲げが起きやすく、耐久が足りないと剥がれや端めくれが出て、見栄えが落ちやすいからです。
商品貼り(最優先)
「厚紙(商品貼り・棚帯向け)」が基本。
ラミ前提でも、紙が薄いと「なんとなく頼りない」印象になりやすいので、最初は厚紙基準で考えた方が決めやすいです。
ただし厚いほど家庭用プリンタでは通紙がシビアになる傾向があるので、失敗が増えるなら紙厚を一段落とす判断もアリです。
帯帯
棚帯は、折って形を作ったり、立体感で視認性を出す運用が多いです。
長く使う棚帯や、折って立たせる棚帯は「厚紙」が安定しやすいです。
短期イベントなど差し替え前提なら、「標準紙」で回す割り切りもできます。
壁貼り
壁貼りは自立が不要なので、「標準紙」で十分回ることが多いです。
差し替え頻度が高いなら、標準紙の方がコストと作業が軽くなります。
サイズが大きい、長期掲示、角のめくれが気になるなど条件があるなら、壁貼りでも厚紙へ寄せる価値があります。
マット紙と光沢紙の違い|半光沢が扱いやすい理由(ラミ・照明込み)

表面の仕上げは「映え」だけでなく、売場照明での読みやすさ、乾きやすさ、ラミの扱いやすさにも影響します。
そしてやっぱりコストも重要です。
販促POPは使いやすく安定して回せ、コスパも良い方がいいに決まってますもんね。
私のおすすめ順は、費用対効果と運用の安定性で「半光沢>マット>光沢」です。
半光沢紙
半光沢は、光沢ほどギラつかず、マットほど沈みすぎにくいので、写真や色面があるPOPでも見た目が安定しやすい傾向があります。
反射も出にくく、読ませたい情報が強いPOPと相性が良いです。
弱点は、商品としての種類が少なく、狙った紙厚やサイズが見つからないことがある点です。
マット紙
マットは種類が豊富でコストを抑えやすく、反射しにくいので文字が読みやすいです。
「発色が沈む」と言われることがありますが、実際の売場では照明の当たり方やラミ運用も多いので、思ったほど沈みが気にならないケースも少なくありません。
むしろ反射が少ない分、読みやすさが勝つ場面もあります。
光沢紙
光沢は高発色に見えやすい一方、コストが上がりやすく、乾燥や取り扱いでクセが出ることがあります。
売場照明で反射して読みにくくなることもあるので、「光沢が必要な理由が明確なときだけ選ぶ」くらいが安全です。
ラミネートは100μを基準に考える
ラミネートは、POPを「売場で持つ状態」に寄せるための装備です。
紙の弱点(こすれ、軽いにじみ、角のヘタり)を吸収してくれるので、用紙側で完璧を狙いすぎない方が続きます。
ラミネートは基本100μを使う前提で問題ありません。商品貼り・棚帯ほど「コシ」が重要になり、差し替えが多いほど「加工性(切る・折る)」が大事なんですが、これはラミネートで調整するよりも、使用する用紙で調整します。
なぜなら…
ラミネートは150μや200~250μになると一気にコスパ、設備投資が跳ね上がるからです。
厚紙印刷で失敗しやすいポイント(にじみ/乾燥/詰まり)と切り分け

厚紙印刷は、機種や給紙経路で差が出やすいです。
ここでは手順を断定せず、失敗しやすい点を軽く説明します。
にじみ・かすれ
にじみ・かすれは、紙・設定・乾燥の組み合わせで起きやすいです。
紙だけ変えて結果が変わるなら紙側の影響が濃く、用紙種類設定を見直して改善するなら設定側の影響が濃い可能性があります。
印刷直後に触ったり、重ねたり、すぐラミに入れると汚れが出やすいので、乾燥待ちだけでも失敗が減ることがあります。
詰まり・斜め送り・反り
詰まり・斜め送り・反りは、厚いほど出やすい傾向があります。
この手のトラブルは「用紙そのもの」だけでなく、プリンタ側の“用紙種類(用紙設定)”が合っていないことで起きやすくなることもあります。
例えばインクジェットプリンタでは、印刷設定の「用紙種類」を適当に選ぶと、給紙やインク量の制御が合わず、詰まりや汚れが出やすいことがあります。
用紙パッケージに推奨の設定が書かれている場合は、まずはその通りに合わせるのが安全です(同じ厚紙でも銘柄で推奨設定が違うことがあります)。

また、オフィスの複合機(レーザー/トナー機)では、手差し給紙の設定に「厚紙-1」「厚紙-2」「厚紙-3」のような厚紙レベルが用意されていることがあります。
この設定を入れずに印刷すると、定着や搬送が合わずトラブルになりやすいので、厚紙を入れたら先に“厚紙設定”へ切り替えるのが基本です(名称や段階は機種で異なります)。
- 用紙種類(用紙設定)を用紙の推奨に合わせる(パッケージ記載を優先)
- 複合機は手差しの厚紙レベル(厚紙-1/2/3等)を設定してから印刷する
- 印刷後は乾かしてから触る(ラミは特に乾燥後)
- それでも失敗が増えるなら、紙厚を一段落とすか、ネット印刷を利用する
ネット印刷に切り替える判断ライン
家庭プリントで限界を感じたら、ネット印刷を活用してみましょう。
商品貼りや棚帯で厚紙を使い始めると、家庭プリントは「失敗ロス」がコストになります。
1枚の紙代ではなく、刷り直し、調整、乾燥待ち、差し替えの手間まで含めて考えるのが現実的です。
目安として、同じ仕様で100枚以上が続く、失敗が増えて作業が詰まる、急ぎで安定品質が欲しい、といった条件ならネット印刷を活用した方が楽になることがあります。

【最終チェックリスト】用途→紙→ラミ→運用で1分決定
最後に、決め方だけ1分で再確認します。
- まず用途を決める(商品貼り/棚帯/壁貼り)
- 商品貼り・棚帯なら「厚紙(商品貼り・棚帯向け)」、壁貼り中心なら「標準紙(壁貼り向け)」
- 表面は迷ったら半光沢、次点でマット。光沢は理由があるときだけ
- ラミ前提なら使用するラミの厚みは100μを使用し、運用の失敗(こすれ・端めくれ)を軽減
- 厚紙印刷で失敗が増えるなら、紙厚を一段落とすか、ネット印刷を活用する

