基本編、応用編でPOPデザインのクオリティアップに必要なテクニックをご紹介しましたが、今回はぶっちゃけて言うと自分でデザインする必要なく、出来上がっているデザインの文字を書き換えるだけでハイクオリティなデザインが作れると言うものです。
カラクリとしては素材サイトなどで手に入れた、もう既にデザインされているテキストデータを好きな文字に変更するだけ。
この記事のアイキャッチ画像の「POPデザイン」部分も今回素材サイトからダウンロードしたデータをテキストだけ変更したものを使用しています。
- 素材サイトからデータをダウンロード
- テキスト編集で好きなテキストに変更する
- 必要があればアピアランスを調整する

素材サイトで気に入ったデザインを探すだけ!
後は好きなテキストにうち変えるだけでOK!
デザインデータが手に入る素材サイト
まずは元データとなるデザインデータを素材サイトから手に入れます。
素材サイトと聞くと普通は画像やイラスト、デザインするためのパーツなどを利用するイメージがあるのですがテキスト装飾も多くはないですが存在します。
今回テーマとなるテキスト編集だけでハイクオリティなデザインが手に入る素材のことですね。
様々な素材サイトがありますが今回は私も利用している【イラストAC】と【freepik】をご紹介します。
今回はテキストデザインの編集がメインテーマですので、各素材サイトの詳細と比較は省略して簡単な説明にさせていただきます。
実際に両方を利用した感想や詳細、細かな比較などは別でまとめますのでしばらくお待ちください。
イラストAC
かなり有名な素材サイトですね。
豊富なイラストが特徴の素材サイトですがデザイン用パーツなども豊富です。
EPS/aiデータもしっかり用意されているので、自分でPOPデザインをする時もパーツ毎に利用することができてとても便利です。
ちなみにイラストACは一つのアカウントで姉妹サイトである【写真AC】【シルエットAC】も利用可能でイラスト以外にも写真・ピクトなどにも使えるシルエット素材も利用できます。
ダウンロード数などで制限はありますが無料会員登録でも素材をダウンロード可能です。
大きな特徴としては無料会員でもクレジット表記が不要なのでデザインを崩すことなく利用できます。
freepik
こちらも「◯◯ 素材」などで検索をかけると良く見かける素材サイトです。
ブロガーさんのブログ内画像とかでも良く見かける気がします。
イラストACとの大きな違いはPhotoshop形式(.psdファイル)の素材があります。
Photoshopを良く利用する人には嬉しいですね。
もう一つの大きな違いはフリー会員でも素材ダウンロードは可能ですが(ダウンロード数の制限あり)クレジット表記が必要となります。
クレジット表記をしたくない場合はプレミアムアカウントに登録する必要があります。
デザイン素材をダウンロードする
では実際に素材をダウンロードしていきましょう。
今回ご紹介したイラストACもfreepikも莫大な数の素材を扱っています。
実際使ってみると目当ての素材を探すのも結構な時間がかかります。
それでも、イラストや画像を探すのであれば探したいキーワードで検索すれば見つかりやすいですが、今回の場合は検索キーワードを工夫しないとなかなか見つけ出すことができません。
素材検索のキーワード
イラストACとfreepikでより多くの素材がヒットする検索キーワードが異なります。
実際に色々検索してみて一番ヒット数が多かったキーワードをズバリ書きます。
イラストACの場合
検索キーワード【グラフィックスタイル】EPS/aiファイルのみチェックで1,193件のヒット

freepikの場合
検索キーワード【text effect】ベクトルデータのみチェックで28,887リソース(但し無料会員は576リソースのみ)


個人的にはイラストACの方が使いやすい
どちらも無料会員登録で素材ダウンロード可能なので両方試すのが一番です。
なのですが、今回のテキスト編集で言うのであれば正直イラストACの方が個人的には扱いやすいと思います。
大きな理由としてベースがイラストACは日本、freepikは海外なのでfreepikは必然的にテキストサンプルが英語フォントで最適化されています。
英語フォントってA〜Z/a〜zの少ない数で出来ていてしかも形が比較的単純です。
なので誤解を恐れずに言いますと、ぶっちゃけ普通に文字打つだけでなんというか様(さま)になるんですよ。
freepikでこれいいなと思って日本語フォントに打ち変えてみると全然イメージと違う…と言うことがざらにあるんですよね。
もう一つの理由はfreepikは正直グラフィックとしても完成度高い! 使いたいテキスト部分以外のデザイン(背景とか)も秀逸なんです。
すごくいいことなんですが、背景を別のものに変更するとイマイチ噛み合わない事も多いです。
背景込みで使用するのであれば良いですね!
対してイラストACはテキストサンプルは圧倒的に和文フォント(漢字・カタカナ・ひらがな)が多いので編集した時に違和感が出にくく、背景込みというのも多くはないのであくまでパーツとして利用しやすい。
もう一つ無料会員で試すのであれば絶対的にイラストACに軍配が上がる要素がクレジット表記です。
と言う事で個人的オススメはイラストACですが、どちらも無料で試せますので最終的には使いやすい方を選べばいいと思います。
テキスト編集について
素材をダウンロードしたら後はIllustratorでテキスト編集すれば完成です。
簡単に編集するときの注意点や次回以降に再利用しやすい設定方法などを説明します。
サンプルフォントに近いフォントを利用する
そこまで意識する必要はないのですが、サンプルが太いフォントのデザインを細いフォントに変更するとガッカリすることがあります。
基本編でも説明しましたが太いフォントは汎用性が高いのに比べて細いフォントはゴリゴリにフチを重ねたりエフェクトを加えると見栄えが悪くなり、視認性も落ちてしまいます。
細いフォント(明朝系など)に変更する場合は要注意です。
アウトライン化されている場合はグラフィックスタイルから再現する
たまにテキストデータではなくアウトライン状態で配布されているデザインデータがあります。
アウトラインデータとはテキストデータではなく、図形などと同じオブジェクト扱いとなりテキスト編集ができません。
しかし慌てることはなく、【グラフィックスタイル】パネルにデザインスタイルが登録されている場合は、自分で好きなテキストを打ち込んでからスタイルを選ぶと反映されます。
スタイルにも登録されていない場合はオブジェクトを選んでスタイル登録し、自分で好きなテキストを打ち込んでから先ほど登録したスタイルを選ぶと反映されます。
気に入ったスタイルは簡単に再利用できる
先ほど【グラフィックスタイル】という用語が出てきましたが、これは好きなデザインのスタイル(アピアランス)を登録して、別のオブジェクトにそのまま適用させることが出来ます。
いちいちコピペしたものを書き換える必要はなく、このパネルを利用すれば気に入ったデザインのスタイルが簡単に再利用が可能となります。
色や効果を調整することも可能
内容によっては色の変更をかけたい、もう少し効果を変えたいなど細かい調整がしたい場合も出てくると思います。
もちろん【アピアランス】パネルから各設定の変更が可能です。
今回のように素材をうまく活用すれば、POPデザインの完成度をより高く、快適にできる事間違いなしです。時短にもなります。
またこういった素材サイトを眺めているだけで表現の仕方や色の使い方など、単純にPOPデザインの参考にもなりますので時間があればぜひゆっくりみてみて下さい。
あなたのPOPデザインの幅が広がっていくと思います。