販促POPを刷るときに一番知りたいのは、次の3つだと思います。
「店で刷るのが得か、業者に出すのが得か」「どこで逆転するか」「どんなPOPは店で、どんなPOPは業者か」。
この記事は、説明より先に“判断が早くなる順番”でまとめます。
家庭用プリンタの例は「カラリオ EW-056A」です(計算の考え方は他機種でも使えます)。
- まず結論:店で刷るか/業者に出すかは「1枚の原価」と「手間」で決めます。
- 次に確認:業者は“面付け(複数デザインを1回でまとめて刷る)”で印刷代が下がります。
- 逆転の境目:何枚・何デザインで、業者が得になるかを目安で見ます。
- 最後に使い分け:短期セール/常設/差し替え頻繁で選び方を固定します。
- 少量・急ぎ・差し替えが多いなら、店舗印刷が回しやすいです。
- まとまった枚数を刷るなら、ネット印刷が得になる場面が増えます。
- デザインが増えるほど、面付け(まとめ刷り)が効きます。店で刷ると印刷代も手間も増えます。

結論:印刷は「1枚原価」と「手間」で先に方向性を決めます
結論です。迷ったら、次のどちらが痛いかで決めると速いです。
今すぐ必要で、内容がよく変わって、少量を何回も刷るなら「店舗印刷」が向きます。
印刷代の計算が多少ラフでも、回せることが強いからです。
デザインが多くて、同じ仕様でまとめて刷れて、100枚以上必要な場合は「ネット印刷」が向きます。
さらにA4サイズの用紙に面付け(まとめ刷り)出来ることが可能なら、さらに印刷代が下がります。
ネット印刷では多くの場合、100部印刷を境界に 一気にコストが落ちます。
ここで大事なのは、印刷代だけでなく「刷る作業・失敗・差し替え」の手間まで含めることです。
安くても毎回しんどいと、結果的にコスパが悪くなります。
面付け前提で“100部のムダ”を減らす計算に進む
デザインが複数あり、ネット印刷を100部前後で回すなら、まず「1枚原価+面付け(まとめ刷り)」から押さえると判断が速いです。
面付け(まとめ刷り)の話を見る
印刷コストの内訳:インク/用紙/加工/失敗分/管理コストまで見ます
比較でズレる原因は「見ていない項目」があることです。最低限、次の5つは同じ見方でそろえると失敗が減ります。
- インク(またはトナー)
- 用紙/加工(カット・ラミネートなど)
- 失敗分(試し刷り・紙詰まり)
- 管理コスト(発注・保管・在庫)
ここまで見ると、「印刷代が安い方」が必ずしも“得”ではなくなります。
逆に言うと、手間まで入れて考えると「迷い」が減ります。
かなり細かく書いてしまったかもしれないので…
基本は大きく インク代 + 用紙代 を見ればいいです。ネット印刷などで印刷する場合は入稿データの制作や入稿作業などの時間コストも見たほうが良いです。
家庭用プリンタの印刷代を出す手順(1枚あたりの考え方)
この家庭用プリンタの計算は、読みたい人だけでOKです。
家庭プリントは「材料費(インク+用紙)」に「失敗分」と「刷る手間」を足して考えると、比較がブレにくくなります。
EW-056Aを例に「1枚あたり」を出す考え方(詳しい手順)
ここではEW-056Aを例にします。インクはMED系です(4色パックや各色があります)。
また、印刷できる枚数の目安もメーカーが出しています。
大まかな流れはこの3つです。
(1) インクがいくらか(あなたが買う価格)
(2) 何枚刷れる目安か(メーカーの目安)
(3) 用紙がいくらか(あなたが使う紙の価格)
手順(数値はあなたの購入価格で入れてください)
1) EW-056Aのインク(MED-4CL など)の価格を確認します(店・通販でOKです)。
2) メーカーが出している「印刷できる枚数の目安」を確認します。
例として、MED系は黒が約860枚、カラー各色が約114枚という目安が案内されています(測り方の条件があります)。
3) ざっくりのインク代を出します。
まずは「黒だけの文書」「カラー文書」で分けると分かりやすいです。
4) 用紙1枚の価格を足します。
コピー用紙なのか、厚手用紙なのかで変わります。
5) 最後に「試し刷り・失敗分」を少し見込みます。
写真多め、ベタ多め、色合わせが必要なPOPは試し刷りが増えやすいです。
EW-056Aは、メーカー側で「A4カラー文書のインク代の目安」も案内されています。
細かい計算が面倒なら、この目安を“基準”にして、あなたの用紙代と失敗分を足すだけでも判断できます。
この手順は「判断するための目安」です。印刷モードや原稿、メンテナンスでインクの減り方は変わります。
A4カラーの原価は条件で変わります(写真多め・ベタ多め・試し刷り)
A4カラーの原価がブレやすい原因は、この3つが多いです。
- 写真が多い
- ベタが多い
- 試し刷りが増える。
写真が多いと、色を合わせたくなって試し刷りが増えやすく、ベタが多いと、インクの減りが目立ちやすいです。
だから、家庭プリントは「いつも同じ原価」になりにくいです。
ただ、短期セールや差し替え頻繁のPOPは、多少ブレても“すぐ出せる”メリットが勝つことがあります。
ネット印刷の見積もりを比較するポイント:送料・納期・部数の階段・入稿条件
ネット印刷は、見積もりの“条件のそろえ方”で結果が変わります。比べるときは、最低でも次をそろえると判断が速いです。
- 送料
- 納期
- 部数(100→200で単価が変わる等)
- 入稿条件(テンプレ、塗り足し、データチェックなど)
同じ100枚でも、送料込みだと逆転することがあります。納期が短いほど基本は値段が高くなります。
入稿条件が厳しいと、手戻りで時間が取られることもあります。
ラクスルなど特定サービスを使う場合も、商品や入稿方式で条件が変わるため、最終確認は公式情報が前提です。


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ネット印刷で差が出やすい:面付け(まとめ刷り)で複数デザインを1回で刷る
ここは超重要です。デザインが増えるとき、一番の問題は「印刷代がそのまま増える」ことです。
たとえば100枚を4デザインで別々に刷ると、印刷代は「100枚の印刷費 × 4回」になります。
店で刷る場合も、100枚×4デザインなら枚数が増えるので、材料費も手間も増えます。
そこで効くのが、面付け(まとめ刷り)です。
言い換えると「複数デザインを1回でまとめて刷る」ことです。
まとめて刷ると、別々に刷るより印刷代は下がります。

家庭プリント vs ネット印刷:逆転の境目(何枚・何デザインで逆転しやすいか)
逆転の境目は、ざっくりでOKです。見るべきは「枚数」と「デザイン数」と「急ぎ度」です。
家庭プリントの材料費がA4カラー1枚あたり50円だとして(インク+用紙+失敗分込み)、
ネット印刷が100枚で合計7,000円(送料込み)なら、材料費だけで見るとネット印刷が得に見えます。
※家庭プリント(EW-056A)では135K半光沢紙を「スーパーファイン紙」「品質:きれい」を想定しています。
ただし、家庭プリントは“今すぐ出せる”のが強いです。
ネット印刷は“入稿と納期”が必要です。
そして、デザインが増えると差が開きやすいです。
ネット印刷で面付け(まとめ刷り)ができるなら、別々に刷るより合計が下がります。
逆に、店で100枚×デザイン数を回すと、印刷代も手間も増えます。
面付け前提でネット印刷の見積もり条件を揃えて比較する
同じ100部でも、デザインを分けて発注するか・面付けでまとめるかで総額が変わるので、条件を揃えて確認します。
※料金や条件は商品・入稿方式で変わるため、最終確認は各社の公式情報が前提です。

ケース別おすすめ:短期セール/常設/差し替え頻繁/急ぎで選び方が変わります
ここは“迷わないための固定ルール”です。
短期セールでデザイン数が多い
まとめて刷れるなら、ネット印刷が向きます。面付け(まとめ刷り)で印刷代が下がるからです。
常設POPで差し替えが少ない
長く使う前提なら、用紙や加工をしっかり選んだ方がコスパが良くなります。
急ぎで少量・すぐ差し替える
店舗印刷で回して、必要分だけ増刷する方がラクです。
用紙と加工で“持ち”が変わります(コストだけで決めない)
印刷代を下げても、すぐ傷んで貼り替えが増えると、結果的にコスパが悪くなります。
だから「安い仕様」で固定しない方が運用が安定します。
たとえば、手が触れる場所、湿気がある場所、日差しが強い場所は、紙の強さが効きます。
ラミネートは長持ちしやすいですが、加工の手間が増えます。短期セールでは過剰になることもあります。
目安はシンプルで、「何日持てばOKか」「貼り替えが週に何回か」で決めるとラクです。
よくある失敗:見積もり条件が揃っていない/面付けの前提工数が抜ける
失敗で多いのは、この2つです。
(1) 店舗印刷とネット印刷で、条件がそろっていない。
(2) 面付け(まとめ刷り)をやるのに、準備の手間を見ていない。
【チェックリスト(比較前にここだけ確認)】
- 店舗印刷は、試し刷りや失敗が何枚出そうかを「仮」でいいので置きます。
- ネット印刷は、送料と納期を同じ条件(いつ欲しいか)でそろえます。
- 用紙と加工(ラミなど)は、同じ仕様で比べます。違うなら“別条件”として分けます。
- 面付け(まとめ刷り)は印刷代が下がります。その一方で、データをまとめる手間が出ます。
- 最後に「差し替え頻度(よく変わるか)」を入れて、手間が勝つかどうかを見直します。
まとめ:自店条件で「1枚原価→面付け可否→枚数別比較」まで進めます
最後に、判断の順番をもう一度まとめます。
1) まず、店舗印刷の「1枚の材料費(仮でOK)」と「手間(時間)」を置きます。
2) 次に、ネット印刷は面付け(まとめ刷り)で印刷代が下がる前提で考えます。
3) 最後に、枚数とデザイン数で「逆転の境目」をざっくり見ます(仮でOK)。
これで「店で回すべきPOP」と「業者に出すべきPOP」が、かなり決めやすくなります。
短期セールでデザイン数が多い:面付け前提でネット印刷を当てる
常設POPで差し替えが少ない:耐久(用紙・加工)を優先して仕様を決める
急ぎで少量・すぐ差し替える:店舗印刷で回して必要分だけ増刷する

